二年少し前(2021年3月)に私が出水に来た頃、まずは街全体を俯瞰してみたいと思った。どこか街を一望できる場所はないかと思い、向かったのが東光山(とうこうざん)であった。(最初、読み方が分からず、〝ひがしみつやま〟と読んだりした)
ここは標高160m、出水市民の憩いの場である。出水市街をはじめ不知火海や出水平野も広く見渡せ、景色がいい。遊具も充実していて(なんと三歳未満専用のものもある!)、子どもから大人まで、多くの人が訪れる。
山頂、そして展望台からは当然抜群の眺望。だが、中腹からでも市街地が間近に望め、気持ちよい。そして、なんといっても新幹線が走るさまを見られた時は、つい「おおっ!」と感嘆の声を上げてしまう。
いつ訪れてもいいが、いちばんいい時期はなんといっても桜の頃だろう。山の麓や市街地から眺めても、その圧倒的な咲き乱れ具合に思わず顔がほころぶ。然るに登ってみればなおさらである。たくさんの桜に囲まれ、市街地を見下ろすのは心華やぐひとときとなる。
私は何か心に靄がかかったときや、行き詰まりを感じた時にふらっと車で山頂まで駆ける。そして、自分の住む出水の街を眺めながら、ボーッとする。すると、自然と心が晴れてくるから不思議だ。(ちなみにホントにこの山が好きで、以前自分がハマっていたインスタライブをこの地からしたこともある。いまは可能であれば、趣味のドラムをここで叩いてみたいとも思う!)
これを読んでいるあなたも、何はなくても、気軽に山を登ってみてはどうだろうか。
気分がスーッと軽くなるのを実感できるはずだ。
(文・写真:Yuichi Komura (つばめ文庫))
お店詳細
- 店名
東光山(とうこうざん)公園
- 住所
出水市上鯖渕6332番5